日本の歴史言語学と周辺領域が元気になるためには、先端的なまとまった研究が次々に世に問われて専門家同士が友好的かつ丁々発止とやり合い、他方では概説・啓蒙的な著作もバランスよく出版されて、後に続く人たちの便が図られる、そんな環境の現出が望まれます。しかしながら、本離れが進む現状において、ただ流れに身を任せ、どこかにそんなうまい話はないかと夢想しているばかりでは埒が明きません。そこで、学会が音頭を取ってそんな環境を現出させようと、学会誌『歴史言語学』に付随する『モノグラフシリーズ』(A5版、260頁程度の予定)を立ち上げ、会員諸兄に執筆を促すことにより継続的に専門書・概説書を出版する計画が持ち上がりました。
以上のような経緯から、扱う言語の系統や方法論にかかわらず、言語の歴史的研究に関する著作を募集いたします。